たるみの原因は皮膚だけではない
老化を感じるサインとして一番に上がるのが「たるみ」です。
鏡の前に立つと気になってしまうこともありますよね?
お肌を支える土台となっているコラーゲンは、40代になると20代ピーク時の半分になると言われています。そこでお肌のスキンケアを強化した人もいるかもしれません。
しかし、顔のたるみには皮膚の他にも意外な原因があります。
たるみのタイプを大きく分けると4つあります。
1.皮膚のたるみ
コラーゲンが劣化し支える力が衰えて起こるタイプ
2.筋肉のたるみ
表情筋の衰えによって弱ったり硬くなって起こるタイプ
3.脂肪のたるみ
脂肪にも支える作用があるので、脂肪の減少やむくみで下がってしまうタイプ
4.骨のたるみ
加齢による骨格の変形で起こるタイプ
「骨?」と思うかもしれませんが、加齢とともに骨が縮むと額や頬の皮膚は余り、たるみやシワが増えやすくなります。
また、骨そのものは縮んでいくので、目や鼻の部分が広がりくぼんでいくと、全体的に老け顔に見えていきます。
骨粗鬆症がたるみの原因になる
アメリカの研究機関では、たるみの原因の一つに頭の骨量が減少してもろくなる「骨粗鬆症」が原因であると発表しています。
頭の骨が痩せると、頭皮のたるみでフェイスラインがぼやけます。
また、顎が痩せると口周囲のシワが増えたり、ほうれい線が深くなったりする変化が現れます。
顔のたるみと骨粗鬆症を一緒にしてもピンとこないかもしれませんが、男性よりも女性のほうが約3倍も骨粗鬆症が多いというデータがあるので無視できませんよね。
女性は避けられないから無視できない
お肌のターンオーバーと同じように、骨にもターンオーバーがあり半年周期で生まれ変わっています。
ところが、女性は年齢とともにエストロゲンという女性ホルモンが急激に減ります。そうすると骨が生まれるよりも壊すスピードが早くなって追いつけず、結果として骨が弱くなるのが骨粗鬆症です。
これは体だけの話ではなく、顔の骨でも骨密度の減少は起こっています。
特に、顔の骨は腰の骨よりも若い年齢の40代くらいから骨密度の減少が進んでいるというデータもあります。
お肌以外の観点からみても40歳というのはポイントになる年齢なんですね。
ここでは骨タイプについて書いていますが、実際はその他のタイプと複合していることがほとんどです。
単に骨が縮んでいるのが原因ではなく、筋肉も衰えたり、皮膚の弾力が減ったり、脂肪が少なくなったりが合わさることでたるみにつながります。
高級化粧品より前に生活習慣
つまり日常から意識をしてほしいのは、高級な化粧品で皮膚へのケアをしても、体の老化を抑えるわけではありませんし、骨が弱くなることを予防しているわけでもありません。皮膚だけの衰えに対するケアでは、根本的なアンチエイジングにならないのです。
これを予防する方法はいたってシンプル。先ずはご自身の習慣に目を向けることです。以下の項目でライフスタイルをチェックしてみてください。
1.偏った食事
2.運動の不足
3.睡眠不足
4.喫煙
5.甘いものの摂り過ぎ
6.過度のダイエット
7.ストレスがいつも溜まっている
3つ以上の人は生活の見直しをオススメします。ちなみに、これらの項目は骨粗鬆症の予防にもなっています。
体に何かを補うことも大事ですが、穴の開いたバケツに水を注ぐようなことがないように、同時に日常から受けている負担を減らすことが不可欠です。
チェック項目は在り来たりなものばかりですが、年齢を重ねるにつれてその意味が深くなっていきます。
骨粗鬆症にならないように予防することが、たるみやしわの予防になるわけですから気をつけていて損はありませんよね。
皮膚だけをケアしている人と、全体から老化を予防する意識をもっている人とでは、当然ですが結果に大きな差が生まれます。